与党と野党の違いをカンタンに解説
ニュースを見ても「よくわからない」あなたへ
テレビやネットのニュースで「与党が〇〇を発表」「野党が批判」と聞いたことはありませんか?
でも、「与党って何?」「野党ってどう違うの?」と聞かれたら、意外と答えにくいですよね。
この記事では、与党と野党の意味や役割、違いをやさしく解説します。
読み終わるころには、「ニュースがちょっと面白くなる」かもしれません。
与党と野党の基本を知ろう
与党とは?
与党(よとう)とは、今の日本で「国のルールや決まりごと」を動かしているチームのことです。
もう少しむずかしく言うと、「国の政治を実際に動かす政党」のこと。
たとえば、内閣(ないかく)を作って、どんな法律を作るか、どんな税金を使うかを決めています。
今の総理大臣も、与党の中から選ばれています。
つまり、与党は「国を動かすチームのリーダーたち」なのです。
野党とは?
野党(やとう)は、今は国を動かしていない側の政党のこと。
でも、「反対ばかりしている」わけではありません。
野党の大切な役目は、与党のやり方をチェックして、「それで本当にいいの?」と問いかけること。
もし問題があれば、「別のやり方もあるよ」と提案することもあります。
つまり野党は、「もう一つの考え方を出すチーム」なのです。
どうして与党と野党に分かれるの?
国民の意見を広く反映するため
国の中には、いろいろな考えの人がいます。
もし一つの政党だけがずっと権力を持ってしまうと、国民の声が片方にかたよってしまいます。
そこで、与党と野党に分かれて意見を出し合うことで、より多くの人の考えを政治に反映できるようにしているのです。
政治は「チーム戦」だから
選挙で国民が投票し、たくさんの票を集めた政党が「与党」になります。
一方で、票が少なかった政党は「野党」として活動します。
でも、次の選挙で野党が勝てば、今度はその野党が与党になることもあるのです。
つまり、政治はチーム交代があるスポーツのようなものなのです。
実際の政治ではどんなふうに動いているの?
与党の仕事
与党の主な仕事は、「国の方針を決めて、実行すること」です。
- 法律を作る
- 予算(お金の使い方)を決める
- 外国と話し合う
- 災害のときに対策をとる
など、日本を動かすための決定をする中心的な役割を持っています。
総理大臣を中心に、閣僚(かくりょう)と呼ばれる大臣たちがチームを組み、日々の国の運営を行っています。
野党の仕事
一方の野党は、「与党の仕事を見てチェックする」役目です。
国会(こっかい)では、野党が質問をして、政府の考えを確かめたり、問題点を指摘したりします。
また、「自分たちならこうする」という別の案(対案)を出すこともあります。
つまり野党は、「国の安全装置」のような存在なのです。
与党が間違った方向に進まないように、しっかりとブレーキをかけてくれるのです。
与党と野党、どちらが大事?
「与党のほうがすごい」と思う人もいるかもしれませんが、実はどちらも同じくらい大切です。
- 与党がいないと、国を動かす決定ができません。
- 野党がいないと、チェックがなくなり、間違っても止める人がいません。
つまり、与党と野党は“おたがいを支える関係”なのです。
たとえるなら、与党が「アクセル」、野党が「ブレーキ」。
どちらか一方だけでは、車(=国)は安全に進めません。
どうして野党は反対ばかりするの?
ニュースで「野党が反対」という言葉をよく聞きますよね。
でも、反対するのは「いじわる」ではなく、「別の意見を出すため」なのです。
政治の世界では、反対意見も国を良くするためのヒントになります。
野党の質問がきっかけで問題が見つかり、与党が修正することもよくあります。
だから、反対することも大事な「仕事」なんです。
ニュースをもっと楽しく見るコツ
どっちの立場の意見かを意識してみよう
ニュースを見たとき、「これは与党の意見?野党の意見?」と考えてみましょう。
同じ出来事でも、立場によって見方がちがうことがわかります。
「反対=悪い」ではないと知ろう
反対意見があるからこそ、議論が深まります。
野党の意見がきっかけで、よりよい法律ができることもあります。
選挙のニュースを見るときに「次の与党はどこになるかな?」と考えよう
選挙は、国民が「どのチームに国をまかせたいか」を決める大事な機会です。
誰がどんな考えを持っているのかを知ると、政治が少し身近になります。
与党と野党の歴史を少しだけ見てみよう
日本では、戦後(第二次世界大戦のあと)に民主主義が定着し、国民が選挙で政治家を選ぶ仕組みになりました。
その中で、与党と野党が生まれました。
たとえば、自民党(自由民主党)は長く与党を担当してきた政党で、有名な野党には立憲民主党などがあります。
時代によって、与党と野党が入れ替わることもあります。
これは、国民が「次は別のチームにまかせてみよう」と考えるからです。
つまり、与党と野党の存在は、国民の選択の結果なのです。
与党・野党を知ると見えてくる「自分の意見」
政治というと、なんだか遠い話のように感じますよね。
でも、政治の決定は、私たちの生活に深く関係しています。
たとえば――
- 学校で使う教科書の内容
- 消費税の金額
- 災害時の支援制度
これらは、すべて与党と野党の話し合いの中で決まっていくのです。
だから、「自分の意見を持つこと」はとても大切です。
ニュースを見るとき、「自分ならどう思うかな?」と少し考えるだけで、政治がぐっと身近になります。
まとめ:与党と野党は国を動かす“両輪”
ここまで読んで、与党と野党の違いが少しわかってきたでしょうか?
- 与党:国を動かす中心チーム
- 野党:チェックと提案をするチーム
- どちらも国に必要で、おたがいがいるから政治は進む
ニュースで「与党」「野党」という言葉を見かけたら、
「どんな役割で、どんな意見を言っているのかな?」と考えてみてください。
政治はむずかしいものではなく、私たちの生活そのものです。
今日から、ニュースをちょっとだけ“自分ごと”として見てみませんか?

